拆釧(読み)サククシロ

デジタル大辞泉 「拆釧」の意味・読み・例文・類語

さく‐くしろ【××釧】

[名]古代に用いられた、口の割れた鈴のついた腕飾り。
[枕]拆釧多くの鈴がついているところから、地名五十鈴いすず」にかかる。
「―伊須受いすずの宮にいつき祭る」〈・上〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拆釧」の意味・読み・例文・類語

さく‐くしろ【拆釧】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 拆鈴(さくすず)のついた腕飾り。
  2. [ 2 ] 拆釧にはたくさんの鈴がついているところから、「多くの鈴」の意の「いすず(五十鈴)」と同音の地名、「いすず」にかかる。さこくしろ。
    1. [初出の実例]「此の二柱の神は、佐久久斯侶(サククシロ)、伊須受(いすず)の宮に拝き祭る」(出典古事記(712)上)

さこ‐くしろ【拆釧】

  1. ( 「さくくしろ」の変化した語か ) 地名「いすず」にかかり、また、「いすず」を含みそれより広い範囲の地名「うじ宇治)」にかかる。
    1. [初出の実例]「佐古久志侶(サコクシロ)五十鈴の宮に御饌(みけ)立つと打つなる瓠(ひさ)は宮もとどろに」(出典:皇太神宮儀式帳(804)直会御歌)

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